トラブル事例QA-T-003
事例: 塗装面にピンホールが多発
梅雨期に塗装面のピンホールが増加した事例。エアー配管のドレンと湿度管理が原因。

発生事象
塗装ブース PB-01 で塗装した筐体部品の表面に、直径0.2mmから0.5mmの微細な穴(ピンホール)が多数発生した。6月第2週から発生率が上昇し、外観検査の不良率が通常0.8%から6.4%へ悪化した。
事例: 塗装面にピンホールが多発(QA-T-003)第1.1版 第1段落・2026年7月10日改訂
影響
2週間で不良148個が発生し、全数を剥離・再塗装した。再塗装に伴う工数増は約36時間、シンナーおよび塗料の追加費用は約9万円であった。
事例: 塗装面にピンホールが多発(QA-T-003)第1.1版 第2段落・2026年7月10日改訂
調査
ピンホール部を顕微鏡で観察したところ、塗膜の下から抜けた気泡の痕跡が確認された。スプレーガンの供給エアーを白布に吹き付けたところ、水分と油分の付着が確認された。エアードライヤの露点を測定すると+12度で、仕様の+3度を大きく上回っていた。ブース内湿度は当時82%であった。
事例: 塗装面にピンホールが多発(QA-T-003)第1.1版 第3段落・2026年7月10日改訂
原因
エアードライヤの能力低下により圧縮空気中の水分が除去されず、塗装面に水滴が混入したことが主原因である。加えて、ブース内湿度が管理値75%を超えた状態で塗装を継続したことが、塗膜の乾燥過程での気泡発生を助長した。
事例: 塗装面にピンホールが多発(QA-T-003)第1.1版 第4段落・2026年7月10日改訂
暫定処置
エアードライヤのドレントラップを清掃し、塗装ガン直前にフィルタレギュレータ(3μm)を増設した。湿度が75%を超える時間帯の塗装作業を中止し、除湿機を追加設置した。
事例: 塗装面にピンホールが多発(QA-T-003)第1.1版 第5段落・2026年7月10日改訂
恒久対策
エアードライヤの熱交換器を洗浄し、冷媒を補充した。露点計を常設し、+5度を超えた場合に警報を出す設定とした。塗装ブースの手順書に温湿度条件を明記し、条件外での作業開始を禁止した(MF-M-006 第4項)。ガン直前フィルタは3か月ごとの交換を定期作業に組み込んだ。
事例: 塗装面にピンホールが多発(QA-T-003)第1.1版 第6段落・2026年7月10日改訂
水平展開
同じ圧縮空気系統を使用する組立工程のエアーツールおよび検査用エアーブローについても、フィルタの設置状況を点検した。空気圧縮機の保守点検手順にドレン排出量の記録を追加した(MF-M-008 第2項)。
事例: 塗装面にピンホールが多発(QA-T-003)第1.1版 第7段落・2026年7月10日改訂
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版の履歴
- 第1.1版
2026年7月10日
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