トラブル事例QA-T-002
事例: プレス品のバリ高さが基準を超過
抜き加工のバリ高さが0.05mmを超えた事例。クリアランス過大と刃先摩耗の複合が原因。

発生事象
プレス機 PR-03 で抜き加工したブラケットについて、次工程の組立で指を切る危険があるとの申出があった。バリ高さを測定したところ、最大0.12mmで基準の0.05mmを大きく超過していた。
事例: プレス品のバリ高さが基準を超過(QA-T-002)第1.0版 第1段落・2026年5月3日改訂
影響
当該ロット1,800個を隔離し、全数のバリ取りを実施した。バリ取りに2名×8時間を要し、後工程の組立が半日遅延した。顧客への納期は、休日出勤により確保した。
事例: プレス品のバリ高さが基準を超過(QA-T-002)第1.0版 第2段落・2026年5月3日改訂
調査
金型の刃先を工具顕微鏡で観察したところ、パンチ刃先に0.08mmの摩耗が認められた。金型管理台帳を確認すると、累計ショット数が48万回で、研磨基準の40万回を超過していた。さらに、材料のミルシートを確認したところ、当該ロットの板厚が公称1.6mmに対し1.68mmであった。
事例: プレス品のバリ高さが基準を超過(QA-T-002)第1.0版 第3段落・2026年5月3日改訂
原因
刃先摩耗により切れ味が低下していたところへ、板厚の上振れが重なり、実効クリアランスが設計値(板厚の8%)から13%相当へ拡大したことが原因である。金型のショット数管理が台帳上のみで、現場での研磨判断につながっていなかった。
事例: プレス品のバリ高さが基準を超過(QA-T-002)第1.0版 第4段落・2026年5月3日改訂
暫定処置
生産を停止し、予備金型へ交換した。摩耗した金型は研磨に出した。隔離したロットは全数バリ取りのうえ、再検査で合格したものを出荷した。
事例: プレス品のバリ高さが基準を超過(QA-T-002)第1.0版 第5段落・2026年5月3日改訂
恒久対策
金型管理台帳に累計ショット数の自動加算と、研磨基準到達時の警告表示を追加した。段取替え手順書に、取付け前の刃先目視点検を明記した(MF-M-005 第1項)。板厚については、受入時にミルシートの実測値を確認し、公称値から+0.05mmを超える場合は生産技術課へ連絡する運用とした。
事例: プレス品のバリ高さが基準を超過(QA-T-002)第1.0版 第6段落・2026年5月3日改訂
水平展開
全プレス金型について、累計ショット数と研磨履歴を棚卸しした。基準の80%に達していた金型3型を計画研磨の対象に追加した。バリ高さの工程内検査を50ショットごとに明文化した(MF-M-004 第6項)。
事例: プレス品のバリ高さが基準を超過(QA-T-002)第1.0版 第7段落・2026年5月3日改訂
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版の履歴
- 第1.0版
2026年5月3日
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